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ネタバレなし映画レビュー【SUNNY 強い気持ち・強い愛】アラフォーにはたまらない?青春映画

【SUNNY 強い気持ち・強い愛】レビュー
アマプラで【SUNNY 強い気持ち・強い愛】の配信が始まりました

アラフォー映画ファンのろーれる(@Laurel_DKO0930)です。

アラフォー世代にどストライク?の映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』が、AmazonPrimeVideoで配信されています。

『モテキ』『バクマン』コンビの川村元気プロデューサー×大根仁監督が、韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』をリメイクした作品です。

サブタイトルにもなっている『強い気持ち・強い愛』など、全編に90年代のJ-POPが散りばめられており、劇伴音楽も小室哲哉さんが担当しています。

アラフォーの主婦が死に直面している旧友と再会し、人生で一番輝いていた高校生の頃の思い出を辿っていく青春映画です。

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』概要

タイトルSUNNY 強い気持ち・強い愛
監督・脚本大根仁
音楽小室哲哉
出演篠原涼子 広瀬すず 小池栄子 ともさかりえ 渡辺直美 板谷由夏
上映時間119分
劇場公開日2018年8月31日
配給東宝
観賞劇場・媒体Amazon Prime Video ※Prime会員特典作品

簡単なあらすじ

専業主婦の阿部奈美(篠原涼子)は、経済的には恵まれた生活をしているものの、家事に追われる日々に生活の張りを失っている。

ある日奈美は、母を見舞った病院で高校時代の旧友・伊藤芹香(板谷由夏)と偶然再会する。

芹香は末期ガンで入院しており、余命1ヶ月と宣告されていたのだった。

高校時代に奈美と芹香は、仲が良かった友達と「SUNNY」というグループを結成していた。

死ぬまでにもう一度「SUNNY」のメンバーと再会したいと願う芹香。

芹香の想いを叶えるために、奈美は「SUNNY」のメンバーを探そうとする。

登場人物

奈美(現在:篠原涼子 高校時代:広瀬すず)

【高校時代】

阪神大震災の影響で淡路島から引っ越してきた転校生。

方言丸出しでルックスも垢抜けない奈美が転校してきたのは、コギャルの専門学校のような女子高でした。

転校早々に周りから浮いてしまい、危うくイジメのターゲットにされそうになるものの、芹香たちに仲間として受け入れられることで救われます。

内向的だった奈美は、自由気ままな芹香たちに影響され、奔放な性格に変化を遂げていきます。

グループのアイドル的存在である奈々から理不尽な怒りをぶつけられても、自分から関係を修復しようとします。

友情をとても大切にする性格の女の子です。

【現在】

外車ディーラーの夫と、高校生の娘と三人暮らしの専業主婦。

経済的には不自由がない生活を送っていますが、夫や娘とうまくコミニュケーションが取れずにいます。

病院で芹香と偶然再会し、「SUNNY」のメンバーを集めようと行動します。

芹香(現在:板谷由夏 高校時代:山本舞香)

【高校時代】

「SUNNY」のリーダー。

結構チャラチャラしているようで、実は間違ったことが大嫌いな性格です。

気は非常に強いのですが、友達を大切に思う心優しい女の子です。

ケンカも強く、イジメられそうになった奈美を守ります。

【現在】

実業家として成功を納めていますが、末期ガンに冒されています。

結婚はしておらず、家族はいません。

病院で奈美と再会し、「SUNNY」のメンバーにもう一度会いたいと頼みます。

リーダー気質の性格は高校時代のままで、メンバーを気遣う心優しい大人です。

裕子(現在:小池栄子 高校時代:野田美桜)

高校生の時は、Aカップだとメンバーから茶化されていましたが、大人になったら小池栄子になっています。

胸の他にも、いろいろメスを入れているようで…。

原作である韓国映画のブラックジョークを、そのまんま生かしているキャラクター設定になっています。

奈美と同じように金持ちの夫と結婚し、贅沢な生活を送っています。

一見勝ち組のようですが、夫の不倫が明らかになり深く傷つきます。

心(現在:ともさかりえ 高校時代:田辺桃子)

最も不幸な人生を歩んでいるメンバーです。

美容師の夢が絶たれ、場末のクラブで雇われママをやっています。

シングルマザーでアル中、借金もあり、子どもは施設に入っているというキツイ境遇に堕ちています。

梅(現在:渡辺直美 高校時代:富田望生)

「SUNNY」のムードメーカー。

高校時代を演じるのは「なつぞら」で広瀬すずとも共演し、怪演が光った富田望生

ぽっちゃりとした体型の女子高生でしたが、成長すると渡辺直美になります。

このキャスティングは素晴らしいですね…

現在は不動産会社の営業をやっているものの、成績最下位で上司からパワハラの対象にされています。

芹香の願いを託された奈美が、最初に再会するメンバーが梅です。

他のメンバーを探すため、奈美と梅は興信所の中川(リリー・フランキー)を頼ります。

奈々(現在:? 高校時代:池田エライザ)

デンジャラスビューティー、という言葉がぴったりの美人です。

雑誌のモデルとしても活躍しており、奈美の憧れの存在でもあります。

何故か奈美に対しては、突っかかることが多いようで…。

奈々にまつわる事件がトラウマになり、「SUNNY」は離れ離れになってしまいます。

【SUNNY 強い気持ち・強い愛】レビュー

アラフォー世代だけど、あまり共感できなかった

タイトルやイントロダクションで「アラフォーにはたまらない?」「アラフォーにはどストライク?」と?を付けているのは、個人的にはあんまりストライクではなかったのです。

中年が青春時代を懐かしむ気持ちを、これでもかとくすぐろうとする映画なのですが、あんまりくすぐられなかったというか。

川村Pと大根監督のコンビということで、『モテキ』や『バクマン』のようにポップでお洒落な世界観が作られている良作だと思うのですが…。

アラフォー世代なのに最高だと感じられなかったのは、自分の個人的な属性によるものかもしれません。

共感できなかった理由① 〜自分の高校時代とは別世界〜

奈美が転校してきたのは「登場人物全員コギャル」みたいな女子高です。

初っ端からこの「コギャル」に共感できませんでした。

私は四国の公立高校出身で、コギャルがいるどころか女子はルーズソックスさえ禁止されていました。

自分の高校だけでなく、他校にもコギャルがいた記憶はありません。

東京など都会の高校はこんな高校が普通だったんでしょうかね?

ちなみにうちの奥さんは大阪の自称底辺女子高卒なんですが、「うちの高校こんな感じで学級崩壊してたわー」とのことでした。

やっぱり地域差があるんですね。

共感できなかった理由② 〜90年代J-POPにノスタルジーを感じない〜

これは完全に個人属性だと思いますが、90年代J-POPに懐かしさを全く感じませんでした。

何故ならいまだに聴き続けているので。

『強い気持ち・強い愛』なんて月に何回かは聴いています。

なので全然懐かしくない。

お前が全く進歩してないだけやん
……………

でも同世代の人と話をしていると、90年代のJ-POPはクオリティが高すぎて一生聴けるよね、って話になることが多いんですよね。

ビートルズを聴いても懐かしいとは思わないのと同じようなことかもしれません。

iTunesに90年代の曲がたくさん入っているアラフォー世代って結構いるのでは。

カラオケに行ったら、ランキング上位に90年代ポップスが多くランクインしてたりしませんか?

【SUNNY 強い気持ち・強い愛】では、中年が高校時代を振り返るときに、ノスタルジーを感じさせるための最大の演出が楽曲になっています。

そこに共感できなかったら、映画全体についての共感も薄れてきますよね。

共感できなかった理由③ 〜楽曲が取ってつけた感が…〜

これは完全に印象論なのですが、ストーリーと楽曲に必然性があまり感じられませんでした。

はっちゃけてるシーンには『渚にまつわるエトセトラ』を、失恋シーンには『SWEET 19 BLUES』を流しとけばいい、みたいな。

観客に物語を見せたいのか?それとも音楽を聴かせたいのか?

主従関係が逆転しているような印象を受けてしまったんですよね。

90年代のJ-POPを流しとけば、観客は昔を懐かしんでくれるよね、と。

なんだか力技すぎる感じがしてしまったんです。

原作の韓国映画に忠実にストーリーはなぞっているんですが、原作のストーリー性が薄まっているような印象を受けてしまいました。

企画意図の一つがJ-POPだったと思うんですが、そちらに少しシフトし過ぎたのではないかと。

原作にあった奈美の娘のエピソードなどもバッサリ切られてます。

せっかく松本穂香が娘役をやっているのに、記号的な役にしかなっていません

眼帯と松葉杖

その他の点で少しキツかったのが、裕子と心のキャラクターです。

何が問題かというと、2人の区別がつかないんですよ。

大人になったらそれぞれ小池栄子ともさかりえになるんで、間違いようがなくなるんですが、高校時代の二人はどちらがどっちなのか全然わからないのです。

高校時代の二人に区別をつけられたとしても、どっちが小池栄子に成長して、どっちがともさかりえになるのか、区別がつきません。

大根監督もこの点は認識されていたようです。

片方にチュッパチャップスを持たせ、大人になってもチュッパチャップス好き、という特徴付けをしています。

それでもどっちがチュッパチャップスを持っていたか、観賞後に思い出せないくらい区別ができない(苦笑)

キャラクターの見分けがつかないときは眼帯と松葉杖を装備させて個性を作ろう!とハリウッドの有名な脚本家が言っています。

チュッパチャップスを常に舐めていないと、小池栄子の高校時代なのかかともさかりえなのか判別がかなり難しいのです。

これは役者さんの演技力というより、キャラクター造形に少し難があったように思います。

もう少しちゃんとした「眼帯」や「松葉杖」が無かったんでしょうか。

他の4人はきちんと個性を設定できているだけになおさら。

原作の韓国映画よりも【SUNNY 強い気持ち・強い愛】ではメンバーを一人減らしています。

もう一人多かったら、各自の個性がさらに薄まるのは間違いないので、この改変は正解だと思いました。

ラストシーンについて

ネタバレ回避がモットーのブログなので詳述しませんが、ラストシーンについてはいろんな解釈があるようです。

原作の韓国映画ではどうなってるんだろう?と気になったので、そちらもアマプラで観てみました。

自分なりにこのラストシーンの意味がわかった気がします。

詳しくは【サニー 永遠の仲間たち】のレビューで書きました。

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まとめ

本当にセンスが良い映画だと思います。

篠原涼子がコギャルにとり囲まれて、カメラがぐるっと回ったと思ったら広瀬すずになっていたり。

現在と回想が一直線につながっていて、本当に大好きな演出です。

映画レビューも好意的な意見が多い作品です。

予告編を観たとき、興行収入15億円以上は行く映画だと思いました。

結果がやや振るわなかったのは、何かフィットしないものを感じたお客さんが多かったから?というのが私の考察です。

好きな人はすごい好きな映画というのは、絶対的に同意できます。

この映画がオススメの人
  1. アラフォー世代(1990年代に高校生だった人たち)
  2. 「コギャル」「アムラー」という単語に好意的な印象を抱ける人
  3. 「Sweet 19 Blues」を懐かしいと思える人


ABOUT ME
ろーれる
ろーれる
うどん県出身。京都在住。 映画会社に勤めています。一児の父。 映画やドラマ、旅行やお気に入りの物などについていろいろ書いていきたいと思っています。
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