アクション

映画レビュー【ファイ 悪魔に育てられた少年】極上のサスペンスアクション

作品概要

タイトルファイ 悪魔に育てられた少年
監督チャン・ジュナン
脚本パク・チュソク
出演ヨ・ジング キム・ユンソク他
劇場公開日(日本)2014年4月19日
配給(日本)ツイン
観賞劇場・媒体Amazon Prime Video ※Prime会員特典作品

韓国映画しか観てないのか、と突っ込まれそうなくらい韓国映画のレビューばかりになっています…。

でも、本当に韓国映画は面白いです。食わず嫌いだった自分が恥ずかしい…。

韓国映画をあまり観ない方は、本作か『母なる証明』を騙されたと思ってご覧ください。

とにかく面白いです。

【母なる証明】すごいぞポン・ジュノ2『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督の作品『母なる証明』のレビューです。ネタバレはありません。...

この『ファイ 悪魔に育てられた少年』は、ガンアクションやカーチェイスなんかはハリウッド並の迫力です。

隠されていた真相が次々に明らかになっていく、サスペンスフルなストーリー展開。

そして俳優陣の演技も素晴らしく。

もう極上というか最高というか、とにかくベタ褒めするしかないエンタメ作品です。

あらすじ

強盗殺人を行う五人組「白昼鬼」に、犯罪のスキルを叩き込まれながら育った少年ファイ。

ファイは普通の高校生を装いながら、「白昼鬼」の犯行をサポートしていたが、人を殺すことはなかった。

「白昼鬼」のリーダー・ソクテは、そんなファイを現場に連れ出し、ある男の殺人を強要する。

ファイは初めての殺人をきっかけに、自分が幼い頃に「白昼鬼」に誘拐されてそのまま育てられたという事実を知る。

レビュー

アクションがすごい

ベタ褒めするしかないほど面白い映画ですが、まずはアクションでしょう。

壮絶なガンアクション、ナイフでの白兵戦、車をガッツンガッツン言わせるカーアクションなど、スケールの大きいアクションだらけで、観ているのが怖いくらいです。

冒頭の電車〜ホームの大出血アクションなんか、日本では絶対に撮影許可が出ないでしょう。

これだけ凄いことをやっているので、ストーリーの緊張感も何倍にも高まっています。

ストーリーがすごい

主人公ファイが幼少の頃に誘拐される事件からストーリーが始まります。

この出発点から終盤に差し掛かる頃まで、まるでドミノ倒しのように話がつながっていくのです。

そして、ようやく最後のドミノが倒れたと思ったら、また全然予測していない方にドミノが並んでいる感じで、物語は予測もつかない方へドンドン加速しながら展開していきます。

ソクテがファイを誘拐したのも、ファイに男を殺させるのも、全て理由があったり。

俳優陣の演技がすごい

ソクテ役のキム・ユンソク、怖すぎです。

簡単に人を殺すし、激昂して人を殺すし、慈悲深そうに人を殺すし、完全に狂ってる人間を完璧に演じています。

脇の「白昼鬼」のメンバーたちもインテリがいたり、気が触れたようなのもいたり、実に良いお芝居をしています。

しかし、何より凄いのがファイ役のヨ・ジングの天才ぶり。

なんと撮影当時15歳だそうです。

日本なら立派な子役の年齢。

若干15歳で、この演技とアクション。

何だ天才か、とそんな感じです。

韓国映画と日本映画の差

業界の端くれにいる人間として本当に恥ずかしいことですが、韓国映画は日本映画のずっと先を行っちゃってます。

韓国の映画は国策として国が後押ししているとか、業界の構造の違いとか、その理由はいろいろと言われています。
ネットで検索しても、日韓映画界の分析記事はたくさん出てきます。

そして、それらの記事はだいたい真実なのだろうと思います。

これらの要因に比べると些細なことなのかもしれませんが、日本人の自主規制好きな性格も一つの要因になっているのではと私は考えます。

先ほども書きましたが、この『ファイ 悪魔に育てられた少年』では、若干15歳のヨ・ジングがカーチェイスをやったり、血みどろのアクションをやったりしています。

韓国の法律にはあまり詳しくないのですが、15歳ということは無免許だと思います。

運転しているように見せかけて撮っているのか、映画だからOKなのか、どちらかは分かりませんが、日本だったら法律の前に、15歳の少年が車を運転するシーンが出てくる映画の企画が通ることはまず無いのでは、と思います。

例え実際に運転することは無いとしてもです。

同様に、15歳の少年が残酷に人を殺しまくる企画を通すことは困難でしょう。

仮にそのような企画が通ったとしても、ここまで生々しい描写は出来ないと思います。

なるべく台本どおりにやりたいならば、15歳設定で18歳以上の俳優が演じる、とかそういう方向で考えることになるでしょう。

年齢以外にも同じような規制がたくさんあって、表現の幅を縮めていると痛感することが多いです。

些細な例で言うと、銀行強盗が逃げる時でもシートベルト必須とか。
偉い人が試写でバスの中のシーンをチェックし、「カメラマンがシートベルトを着けてないのが分かる」という理由で該当カットが差し替えになったという話もあります。
びっくりしますが、実話です。

こんなことで社会的非難はされないとは思うのですが…。

 

韓国がうらやましいと思いつつ、自分たちも頑張らないといけないと前向きに考えたいと思います。

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ろーれる
ろーれる
うどん県出身。京都在住。 映画会社に勤めています。一児の父。 映画やドラマ、旅行やお気に入りの物などについていろいろ書いていきたいと思っています。
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