京都

【京都五山の送り火:2020年は規模縮小】のニュースについて思うこと

2020五山の送り火

こんにちは。ろーれる(@Laurel_DKO0930)です。

祇園祭と並ぶ京都の夏の風物詩・五山の送り火2020年は規模を縮小して行われることになりました。

数年前に仕事で、送り火を取材させていただいたことがあります。

送り火の保存会の方々からご指南を頂き、行事の意義や詳細について勉強することができました

今回のニュースとその反応を見て、いろいろ考えたことを記事にまとめました。

個人的な意見ですが、規模縮小でも実施できるのは良かったと思います。

  • 五山の送り火は夏祭りや観光イベントではなく、宗教行事
  • 見物スポットだけでなく、火床周辺も結構「

五山の送り火について

五山の送り火は、毎年8月16日の夜に京都で行われます。

妙

大文字妙法船形左大文字鳥居形の山に火を灯し、お盆に帰ってきていたご先祖様の霊(京都では「お精霊(しょらい)さん」と言います)をあの世に送りかえすという宗教行事です。

祇園祭と並ぶ、京都の夏の風物詩として有名ですね。

アニメやマンガなどで京都を描くときに「大」と書かれた山を見たことがあると思いますが、あれは大文字山ですね
  • 大文字以外の四山は普段から一般の方は立ち入り禁止です
  • 大文字は一般の方にも開放されていますが、8月16日は関係者以外は入山できません。

2020年の送り火は規模を縮小して実施

大切な行事である送り火ですが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため2020年は規模を縮小して行うことが発表されました。

一番有名な「大文字」を例にとると、全部で75床ある火床(ひどこ)のなかで、今年は6床にしか火を灯さないそうです。

大文字2020

点火するのは「大」の字の中央と、それぞれの先端のみです。

規模縮小のニュースを受けてのネットでの反応

このニュースを受けて、ネットではこんな反応が見られました。

  • こんな形でやる意味あるの?もう止めとけばいいのに
  • LEDでやればいいじゃん
  • 広い場所で作る大きなものなんだし、火を間引く意味がわからない
  • 観光収入が見込めないからケチってるだけ
私が見たところ9割くらいがネガティブな意見でした

個人的な意見

ネットではネガティブな反応が多いのですが、規模縮小でも実施できるのは本当に良かったと思います。

また屋外の行事とはいえ、規模縮小も止むを得ないと考えた理由もよくわかります。

送り火は観光イベントではなく、宗教行事

私も取材で勉強させていただくまで、送り火を観光イベントだと思っていました。

上でも書きましたが、五山の送り火はご先祖様の霊をあの世に送りかえす宗教行事です。

意外だと思いますが、突き詰めて言えば送り火の保存会の方たちが自分たちの祖先を送る私的な行事なんですよね。

保存会以外の京都人たちも、送り火に合わせて自分たちの先祖の霊をお送りします。

もちろん行政の支援もあり観光イベントとしての性格も否定はできないのですが、根本は保存会の皆さんの、そして京都の人たちの宗教行事です。

五山の点火順が大文字→妙法→船形→左大文字→鳥居形と、東から西になっているのはお精霊さんが西にあるという冥府へ帰って行かれるからです。

大文字から大文字から見る「妙法」「船形」「左大文字」

私は大文字から、他の四山が順番に点火されていく様子を見ることができました。

お精霊さんが西に帰っていく姿が本当に見えるような、本当に感動的な光景でした。

こんな形でやるくらいなら止めた方がいい、という意見は的外れだと思います

ちなみに観光収入云々は京都市やホテル業界などには大きな影響があるでしょうが、保存会には全く関係がありません。

燃やす護摩木は一般の人が志納料を払い、供養や願い事を書いて納めます。

今年は一般の方の護摩木の奉納も中止とのこと。

ケチるどころか、規模を縮小することで保存会の収入は大きく減ることになると思います。

送り火は火をつけるだけではない

送り火は8月16日の夜8時に点火され1時間ほどで消えます。

下から見ているとそれだけの行事なのですが、点火までには長い時間大変な労力を掛けて準備します。

燃やす薪(アカマツ)を山から切り出して、乾燥させるのは数年間スパンの作業です。

送り火の数日前には登山道を整備し、消火機材を山頂に運びます。

当日燃やす薪の束は数百束。

軽トラ→リフトで山頂までは運べるのですが、そこから各火床に配るのは完全に人力

バケツリレーで運びます。

火床火床:ここに薪を組んで点火する

屋外の広い空間とはいえ、人と人とがかなり接触して作業を行わなければいけないんですよね。

火床の様子火床に護摩木を組んでいる様子

プロ野球がハイタッチさえ自粛するような社会情勢の中で、屋外とは言えこれだけ多くの人が密集することに抵抗感がある人もいるでしょう。

また8月17日には火床の片付けの作業もあります。

 

また山の下の見物ポイントには人が押し寄せ、最高度の「密」になってしまいます。

今年は完全な形で実施できないと判断されたのも仕方がないと思います。

まとめ

大文字山から見る京都の街

2020年の送り火は規模縮小というニュースを聞いて、縮小は本当に残念ですが、実施できるのは良かったと思います。

コロナのせいでご先祖様が帰れなくなったら大変ですしね

今年は葵祭が中止され、祇園祭も宵山や山鉾巡行が中止されました。

早く日常が戻ってきて京都の伝統行事が復活することを願っています。

ABOUT ME
ろーれる
ろーれる
うどん県出身。京都在住。 映画会社に勤めています。一児の父。 映画やドラマ、旅行やお気に入りの物などについていろいろ書いていきたいと思っています。