そのとき自動車保険に自転車特約を付けていたのを思い出し、保険が適用されるかどうか保険会社に問合せしてみました。
これは使えねー、という特約でしたので内容を紹介します。
自動車保険(SBI損保)の自転車特約
私が加入している自動車保険はSBI損保です。
自転車特約は、自転車事故による死亡・重篤な後遺障害で最大1000万円の補償があり、比較的軽微な怪我でも通院5日以上で5万円が支給されます。
保険料は年間3千円ほどです。
しかし実際に保険金を請求しようとしたところ、非常に使い勝手が悪かったのです。
この内容での自転車特約は要らないと思いました。
自転車で転倒し負傷→自転車特約の適用について問合せ
先日クロスバイクで転倒しました。

ヘルメットは被っていたので、小指の脱臼で済んだのは不幸中の幸いというか…。
事故の数日後に自動車保険に自転車特約を付けていたことを思い出しました。
単独事故で警察に現場確認もしてもらっていないので厳しいかな、と思いつつもSBI損保に問合せをしました。
警察の証明は必要ありません。
書類をお送りしますので、お医者さんに記入して貰いご返送ください。
ただし、5日以上の通院が条件となります。
保険金を頂いた場合、来年の契約に影響しますか?
等級がダウンするとか…
ただしノーカウント事故の保険金を2回以上請求されますと、来年の保険のお引き受けは対人・対物の補償のみとなります。
また、お電話による受付のみの保険となりますので、インターネット申込割引1万円も適用対象外となります。
という衝撃的な回答が返ってきました。
ノーカウント事故の「1回縛り」
自動車保険にはノンフリート等級というものがあります。
保険を使うと等級が下がり、使わないと上がります。
等級が上がれば上がるほど保険料が安くなるという仕組みです。
無事故の人より、事故が多い人の方が保険料が高いのは当たり前ですよね。
私は3年前に物損事故を起こしてしまい、保険を使った前科があります。
3等級ダウンし、「事故有係数適用年数」という執行猶予みたいなもの(これがつくとその年数分は保険料が高くなる)を3年食らいました。
ようやく次の更新で年季が明ける予定です。
ちなみに私の場合1等級下がると翌年の保険料は2万円くらい高くなり、数年スパンでみると10万円近く高くなる可能性も…。
SBI損保の回答によると、幸いにも自転車特約は等級には関係しないノーカウント事故であるとのことなのですが、
ノーカウント事故を複数回適用すると、次回更新の契約内容が大幅に制限される
- 対人・対物補償のみ契約可能→車両保険やその他特約は契約できない
- インターネット受付不可→1万円の割引も不適用
というのです。
SBI損保のノーカウント事故と言うのは、下記の通りです。
自転車特約(7)を含む、これらの保険金を何回請求してもノーカウントだよ(つまり来年の等級には影響は無く、1等級レベルアップするよ)、と注釈にも書いていますよね。
しかし、先ほどのオペレーターの回答によれば、複数回使ってしまうと来年は対人・対物補償のみの保険にしか入れなくなります。
車両保険にも入れないし、自転車保険の代わりになる個人賠償責任特約もつけられないし、最近注目されている弁護士費用特約も申し込めなくなるのです。
そして、インターネット申込割引1万円の対象からも外れるという…。
契約期間の始め頃にこれらの特約を使った場合、2回目を使ってしまうと来年の契約が酷い内容になるというリスクを抱えながら、残りの期間を過ごさないといけなくなるのです。
自転車で相手に大怪我をさせて何千万円の賠償金が必要→個人賠償責任特約で対応、という事例ならともかく、たかが5万円の保険金のためにそんなリスクを負うわけがありませんよね。
契約期間内であれば保険金請求のタイミングはいつでも構わない=契約が終わる直前に申し込めばローリスク、とオペレーターの方が教えてくれましたが、使い勝手はかなり悪いです…。
つまりこれらの特約をいろいろ付けたとしても、気軽に使えるのは1度きり≒ノーカウント事故の1回縛り、ということなのです。
個人賠償特約や弁護士費用特約など、他の本当に大事な特約を使う可能性を考えると、自転車特約の優先順位はかなり下がってしまいますよね。
ちなみに違うオペレーターさんに二度問い合わせて、同じ回答でした。
でもこれってどこに書いてあるの?とオペレーターさんに聞いたところ、教えられたのが、
5.契約のお引受けについて
過去の事故の発生状況等によっては、弊社規定によりご契約のお引受け・ご継続をお断りすることやご契約条件を制限させていただくことがあります。
重要事項説明書のこの部分でした。マジで。
解釈の幅広すぎぃ!
これでノーカウント事故の1回縛りルールを導き出すのは、さすがに無理があります。
自転車特約を付けた理由
そもそも何でこんな特約を付けたのか。
恥ずかしながら勉強不足による勘違いだったんですよね…。
「自転車保険の義務化」について、ずっと誤解していたのです。
自転車保険の義務化→自動車保険の【特約】でもOK
近年、自転車保険の加入が義務付けられる自治体が増えています。
2020年の4月から東京都でも加入が義務付けられました。
私の住む京都府では数年前から義務化されています。
(※罰則はなし)
自転車の運転者が加害者となる事故で高額の損害賠償が命じられたケースが増えていますので、自転車保険の加入義務化は当然の流れだと思います。
また自動車保険の特約も「自転車保険」に含まれます。
ファイナンシャルプランナーさんから「自転車保険は自動車保険に特約をつければ良いですよ」とアドバイスを頂いたので、自転車特約を付けたのでした。
でも必要なのは【個人賠償責任特約】
個人賠償責任特約(SBI損保での名称は「個人賠償責任危険補償特約」)は、日々の生活の中で起こしてしまった事故による損害賠償責任についてサポートしてくれる特約です。
他人の物を壊してしまったりとか、ケガをさせてしまったりとか。
その中には、自転車事故で他人に損害を与えた場合もきちんと含まれています。
ファイナンシャルプランナーさんが言っていた特約とは、このことだったんですね。
我が家では、家族全員が自転車に乗りますが、この特約では家族全員が補償を受けられます。(もちろん自転車以外の事故についても、家族全員が補償の対象です)
対して自転車特約というのは、自転車事故で他人に損害を与えた場合の賠償だけでなく、自分が死んだり怪我をしたときに保険金が貰える、という特約です。
そして、自分の契約を確認してみると、

【自転車特約】だけでなく、【個人賠償責任特約】もちゃんと入ってました。
特約の途中解約。次回の契約ではもちろん自転車特約を外す
自転車特約の需要はあるのでしょうが、我が家では不要でした。
- 別に生命保険に入っているので、死亡・障害の保険は不要
- 健康保険と会社から医療費の補助が出るので傷害保険も不要(サラリーマンのありがたいところ)
この自転車特約の保険料は年間で3,000円ちょっと。
ここ5年くらい払い続けていました。
不要だとはっきり気づいたのは、現在の契約の終わり頃。
解約したら数百円戻って来ました…。
まとめ
- マストなのは個人賠償責任特約。自転車特約は不要
- 自転車特約は他の保険や補償で補える内容
- 実際に適用しようとすると、他の特約が使いにくくなるかも
事故対応や保険料などSBI損保の自動車保険に対して不満はありませんので、これからも継続するつもりですが、この自転車特約はいただけませんね…。
ノーカウント事故の1回縛りなんて、実際に使おうとしなければ知り得ない情報ですし。
SBI損保の場合の話でしたが、他社の自動車保険でも加入を検討される場合は、保険会社に適用条件などを詳細に確認しましょう。
それにしても事故ったときは死んだかと思いました。
頭も結構ぶつけた気がしますが、真面目にヘルメットをかぶっていたので助かりました。
クロスバイク、ロードバイクなどスポーツサイクルに乗っている人は必ずヘルメットをしましょう!
事故ってからでは遅いです。